2019年10月マンション契約率低迷を考える

不動産経済研究所が2019年10月の首都圏のマンションの動向を発表しました。発売2007戸で契約率は42.6%と直近の最低となっています。

10月は台風などの災害があり住宅契約にはマイナスの要因があったこともありますが、ベースとしては人口減少による住宅需要量の減少と販売価格の高騰による購買可能需要の減少があります。

10月の首都圏マンションの販売価格の平均は5992万円でした。この金額を買える年収は、住宅ローン金利1.0%で年収比率30%とすれば670万円となります。

30歳台の平均年収で670万円以上というのは、東京都内の企業の平均年収ランキングでトップ100社に限られます。東京都の企業は25万社で817万人ですが、トップ100社の30歳台の人数が10万人としたら、わずか12%にしかすぎません。これが販売価格高騰による購買可能需要の減少です。

昨年までは首都圏のマンションはインバウンドなどの賃貸購買需要が多く入り、契約率を押し上げていましたが、中国の資産国外持ち出し抑制政策と元安により不動産購入が急減しています。

更に、日本国内実需において「タワーマンション人気」が高いものがありましたが、武蔵小杉の水害による停電・断水は幼児などをかかえる子育て世帯に人気だけでマンションを選ぶことをためわらせることになっています。

タワーマンションは地震に強いことが売りでしたが、地下の設備に漏水すると生活に支障がでるなど、防災全般としては決して強くは無い事が示されてしまったのです。これから企画されるマンションはその辺の対策もされてくるでしょうが、更に販売価格が上がることになるでしょう。

都心タワーマンションは交通利便性が良いのが売りですから、それを享受したいエリートサラリーマンは引き続き入居するでしょうが、家族の生活の基盤・「子供のるさと」と考える人は郊外の一戸建てを選ぶということに戻ると思います。

「住まい」というのは何なのかを考え直す時期にきたと思います。

今はビルダー主導の供給過剰時代ですが、早晩に「自己利益追求ビルダー」は行き詰まり、地域に貢献するインフラ創造企業のみが生き残ります。

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