コロナ下での住宅選びで庭付き一戸建てが選ばれている。

コロナによる緊急事態宣言により経済に打撃を受けて、GDPは前年同期比▼7.8%(年換算では▼27.8%もの下落となりました。2019年の日本のGDPが553兆円ですから今回のコロナにより38兆円が失われということになります。

戸建分譲市場は4~6月の四半期の推計契約は3万2600戸で前年同期比▼5.4%で平均価格は3318万円で前年同期比+1.2%上げています。売上としては1兆827億円で前年同期比▼4.2%減りました。額にして▼479億円です。GDP全体よりは減少幅が小さかったといえます。

戸建分譲は平均価格3318万円ですから年収の7倍とすると474万となり、30歳台世帯の平均年収551万円で十分に住宅ローンが組めることになります。

マンションの首都圏の平均価格は5452万ですから年収7倍で779万必要となり、50歳台平均年収768万円しか買えないことになります。また30歳後半で780万以上は全体の10%しかおらず、一部のエリート層のみとなります。

つまり戸建分譲は住宅一次取得世代の平均的サラリーマンで買える「実需」が主体であり、リモートワークなどで自宅にいる時間が増えると重視されることになり、コロナ下で減少幅が小さくなったといえます。

特に以前は住宅選びで交通利便性が最優先で都内志向が強かったのですが、通勤が少なくなると居住性優先となり、ライフスタイル重視で「オウチでバーベキュー」とか「オウチでグランピング」など家族時間優先となり「庭付き一戸建て」志向が強くなっています。

それで湘南とか房総の戸建てが人気となっていますが、郊外戸建てならなんでもいいというのは間違いです。

東日本大震災の後はハザードマップ重視となり湘南などは避けられたのですが、そんなことは忘れての人気ぶりです。東南海大地震は30年以内に70%の確率で起こると言われていますので、ハザードマップで津波・浸水・震度7での倒壊が予想されている場所は避けなければいけません。住宅ローン35年組むのですから、その間は土地・建物が居住に耐えないといけません。また今回のコロナで起きているように勤務先が窮地に追い込まれて給与がもらえずに、住宅ローンの支払いが滞ることもあります。

コロナ下においてはこれらのリスクをしっかり考えて住宅選びをする必要があります。湘南で安易に住宅を買う風潮には疑問を持たざるを得ません。

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