2020年度の住宅着工の分譲一戸建ては▼11%と減少。

2020年度(2020年4月~2021年3月)の住宅着工は81万2164戸で前年度比▼8.1%でした。2年連続の下落となり、2018年度の95万戸から▼14万戸(▼15%)も減っています。

内訳としては、分譲一戸建てが前年度比▼11.5%と最大の下落となりました。前年度が14.6万戸と直近10年で最大の戸数であったのから、5年振りの13万戸割れとなりました。

しかし契約ベースでみると2021年度は13.7万戸で前年度が14.3万戸ですから▼3.5%の減少にとどまっています。2020年4月から10月が緊急事態宣言の影響などで前年同期比▼10.7%と需要の停滞により大幅減となりましたが、2020年11月から2021年3月は前年同期比▼1.1%と微減に回復しました。緊急事態宣言はありましたが、需要行動は回復していて来場は回復したのですが、在庫が減るなどで前年同期を下回りました。

契約率は2019年11月~2020年3月は22.5%であったのが、2020年11月~2021年3月は25.4%と上げているのですが、在庫が少なかったために契約戸数は低迷しました。

2019年11月の販売在庫は5.2万戸あったのですが、2020年11月は4.7万戸と▼5000戸(▼8%)も少なかったのです。これは2020年3月の緊急事態宣言で用地仕入がストップしたために5月以降の新規販売が減ったためです。

さらに地域別の状況をみてみると、需要で全国最大の東京都が土地高騰の影響で販売戸数が前年同期比▼30%と少なくて、契約戸数が低迷しました。

需要で全国2位の神奈川県の販売戸数は前年同期比で▼33%と全国最大の減少となりました。最大の横浜市が前年同期比▼39%と大きく減ったためです。

同じく全国3位のさいたま市も前年同期比▼31%と減っています。

これら全国トップ3は、契約率は30%を超えて契約好調なのですが、新規販売が少ないために販売在庫が大きく減ったのです。

新規販売が少なかった要因として、首都圏の分譲一戸建ては「駅徒歩圏の少棟・狭小3階建て」が人気なのですが、その用地が金融緩和での投資マネーのダブつきによる賃貸住宅建設に回ったのです。従来、投資マネーは大型しか買わなかったのですが、コロナによるオフィス低迷などにより、稼働率・収益率が安定している賃貸住宅に回り、それら小さいものをまとめてバルク事業化するなどにより買い手が大きく増えました。そのため本来なら分譲一戸建てになるべき用地が賃貸住宅になってしまい、分譲一戸建ての新規販売が減ったのです。

一方で、郊外の生産緑地はたくさんあるのですが、都心ターミナル駅から乗車時間1時間30分以上かかり、駅徒歩30分以上になると、住宅ポータルでの検索がほとんどされないために、販売が苦戦します。そのため生産緑地はたくさんあるのですが、新規事業化は見送られています。

これらの傾向は2021年度も続くために新規販売は低迷し、契約は好調なために、在庫が減っていくことになり、契約戸数としては減少し、着工戸数も減少することになります。

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